令和2年7月豪雨球磨川水害伝承記

後代に残す記録

災害対応

3. 河川の応急復旧

(1) 河川

1) 国管理河川

堤防決壊(球磨川右岸56.4k付近)

球磨川右岸56k400(人吉市中神町)において、延長約30mにわたり堤防が決壊したため、7月4日23:00から24時間体制で緊急復旧工事に着手し、6日9:00には、従前の堤防の高さ(最大高さ約7m)まで盛土を完了しました。6日24:00に、表面保護による緊急復旧が完了しました。

被災状況

7月4日15:00頃

7月4日16:00頃

緊急復旧状況

7月5日05:00頃
緊急復旧工事着手

7月6日09:00頃
仮堤防概成

7月6日24:00頃
復旧完了

堤防決壊(球磨川左岸55.0k付近)

球磨川左岸55k000(人吉市中神町)において、延長約10mにわたり堤防が決壊したため、7月8日18:00から24時間体制で緊急復旧工事に着手し、9日3:00には、従前の堤防の高さ(最大高さ約3m)まで盛土を完了しました。9日9:30に表面保護による緊急復旧が完了しました。

被災状況

7月4日15:00頃

7月8日13:00頃

緊急復旧状況

7月9日03:00頃 仮堤防概成

7月9日09:30頃 復旧完了(堤防川側)

7月9日09:30頃 復旧完了(堤防裏側)

堤防損壊(球磨川右岸58.5k~58.6k付近)

球磨川右岸58k500〜58k600(人吉市下薩摩瀬町)において、高水敷、天端、川裏法面の侵食が発生したため、7月6日19:00から24時間体制で緊急復旧工事に着手しました。8日24:00に緊急復旧が完了しました。

被災状況

7月4日

7月5日

緊急復旧状況

7月6日

7月8日

排水施設の被災・復旧

雨水等の排水を行う国管理のポンプ施設4箇所(九日町排水機場、今村排水施設、渡排水施設、舟戸排水施設)が浸水により機能が停止しました。また、排水樋管2箇所(八田排水樋管、渡第三排水樋管)も門柱の倒壊等で機能停止しましたが、ポンプ施設は8月31日までに仮設ポンプや発電機設置による応急復旧が完了し、従前機能を確保しました。

排水施設の被災・復旧状況

①舟戸排水施設(球磨川右岸52.6k付近)

被災状況

応急復旧後

②渡排水施設(球磨川右岸52.9k付近)

被災状況

応急復旧後

③九日町排水機場(球磨川右岸61.3k付近)

被災状況

応急復旧後

④今村排水施設(球磨川右岸53.7k付近)

被災状況

応急復旧後

⑤渡第三排水樋管(球磨川右岸53.3k付近)

被災状況

応急復旧後
※逆流防止の仮設ゲートを設置

⑥八田排水樋管(川辺川右岸0.5k付近)

被災状況

応急復旧後
※逆流防止の仮設ゲートを設置

その他応急復旧

災害時協定業者10社により、堤防護岸応急復旧、塵芥処理、排水路清掃等、約40箇所の応急復旧が8月31日までに完了しました。

2)権限代行河川(県管理区間)

雨により大量の土砂や流木が流出し、河道閉塞や堆積などが発生した球磨川水系の熊本県管理区間の9河川について、県から権限代行の要請を受け、7月28日に緊急復旧工事に着手し、TEC-FORCEが早期復旧に向けた調査や業務・工事発注に向けた準備を進めつつ、土砂・流木撤去による河道確保や、大型土嚢等の設置による河岸防護、土砂止め設置等の緊急的な対策が9月30日に完了しました。引き続き、被災前の河道確保及び護岸等被災施設の復旧を実施しています。

土砂止め設置状況(川内川)

土砂撤去状況(川内川)

土砂撤去状況

土砂撤去状況

被災直後

工事完了(令和2年9月30日)